October 12, 2021
言語から見る職業観
こんにちは、ここ2週間の間に小野寺と3度間違えられたMD、小寺です。
病院や名前を呼ばれる場所でもよく間違えられるのですが、本当に小野寺さんもいらっしゃるので、間違えられているかどうか迷うところです。
海外の名前は同じ発音でも綴りが国によって違ったり、同じ綴りでも発音が違うので注意が必要です。
名前を間違えると印象があまり良くないので、何度か確認したり、あまりにも複雑だと(中国語の場合は漢字が変換できないこともあります)相手のメールからコピペが、私の予防策です!
さて今回は先月に続き、性別による職業観から少し発展させて他言語による性別の表し方についてお話ししたいと思います。
例えば、“学生”。フランス語だと" un etudiant" と" une étudiante"。
女学生の場合は語尾に"e"が付きます。
俳優も同じです。"un acteurと"une actrice"で男性か女性かが分かれています。
さらに名詞の前につく冠詞、"un"と"une" も男性と女性によって違います。
つまり、単語と冠詞からその人の性別は自然と理解できる形になっているんですね。
しかし、医者と先生、弁護士は男性でも女性でもdocteur, professeur, avocat です。
女性形はありません。これは、その昔これらの職業は男性しかいなかったから、女性形の単語がないようです。
他の職業でも女性形ができたのは近年だそうです。
女性の社会進出が進むフランス人の友人に先月のなぞなぞを出したところ答えられなくて少し意外でした。
フランス語だと冠詞でバレるので、英語での出題でしたが、まだまだ性別による職業観が無意識にもあるのかもしれません。
英語でも同じことを感じたことがありました。
例えば、日本語だと、友達に会社の同僚の話をするときに、性別を明らかにしないまま話をすることに、そこまで違和感を覚えません。
主語をその同僚が〜と、話を続けていけば、最後まで性別を明らかにせずに話を進めることができます。
しかし、英語やフランス語ではあまりそのようなことはありません。
その同僚が、と最初にその単語を使用したら、次からの主語ではHe かSheを使用することが一般的だと思います。
少し前、そのことを強く実感したことがありました。
非英語圏の海外ドラマを英語字幕で見ていた時です。
そのドラマの中で一人の役柄が、自分の家族のことを話していた時のことです。
日本語字幕だと、実際に話している通りの家族の名前が訳されていて、話の内容から兄弟の話だと理解はできるのですが、名前からは性別が判断できなく、私はその後の内容から勝手に“弟”と理解していました。(内容は、その兄弟は働かずに夢を追ってばかりいるという内容でした。。)
しかし、英語の字幕では"She"と訳されていて、妹だったのか!と衝撃を受けました。
もちろん日本語字幕でも、その主語を“彼女”と訳せば表現できるので、翻訳の質の違いもあるのかもしれないのですが、性別をはっきりさせなかった日本語訳でも話の内容を理解できるので、主語の性別をはっきりと表現するかどうかは、言語の違いなのかな、と感じた出来事でした。
欧米の言語のように主語をはっきりさせることで、その後の動詞や内容によって性別を思い込むという誤解は少なくなりそうですね。
今回は、語学の授業のような説明ばかりの話になってしまいましたが、フランス語で女性形の職業名ができたように、世の中が大きく変わる昨今、言語も思い込みも変化していくことを楽しみたい小寺でした。
病院や名前を呼ばれる場所でもよく間違えられるのですが、本当に小野寺さんもいらっしゃるので、間違えられているかどうか迷うところです。
海外の名前は同じ発音でも綴りが国によって違ったり、同じ綴りでも発音が違うので注意が必要です。
名前を間違えると印象があまり良くないので、何度か確認したり、あまりにも複雑だと(中国語の場合は漢字が変換できないこともあります)相手のメールからコピペが、私の予防策です!
さて今回は先月に続き、性別による職業観から少し発展させて他言語による性別の表し方についてお話ししたいと思います。
性別によって異なる呼び名
私が学んだラテン系言語の職業や社会的地位名は、性別によって変わることがあります。例えば、“学生”。フランス語だと" un etudiant" と" une étudiante"。
女学生の場合は語尾に"e"が付きます。
俳優も同じです。"un acteurと"une actrice"で男性か女性かが分かれています。
さらに名詞の前につく冠詞、"un"と"une" も男性と女性によって違います。
つまり、単語と冠詞からその人の性別は自然と理解できる形になっているんですね。
しかし、医者と先生、弁護士は男性でも女性でもdocteur, professeur, avocat です。
女性形はありません。これは、その昔これらの職業は男性しかいなかったから、女性形の単語がないようです。
他の職業でも女性形ができたのは近年だそうです。
女性の社会進出が進むフランス人の友人に先月のなぞなぞを出したところ答えられなくて少し意外でした。
フランス語だと冠詞でバレるので、英語での出題でしたが、まだまだ性別による職業観が無意識にもあるのかもしれません。
主語によって決まる人物像
少し論点が変わりますが、日本語と違い、フランス語は主語を省略することが少なく、しかも主語で女性か男性をはっきりさせることが多いように感じます。英語でも同じことを感じたことがありました。
例えば、日本語だと、友達に会社の同僚の話をするときに、性別を明らかにしないまま話をすることに、そこまで違和感を覚えません。
主語をその同僚が〜と、話を続けていけば、最後まで性別を明らかにせずに話を進めることができます。
しかし、英語やフランス語ではあまりそのようなことはありません。
その同僚が、と最初にその単語を使用したら、次からの主語ではHe かSheを使用することが一般的だと思います。
少し前、そのことを強く実感したことがありました。
非英語圏の海外ドラマを英語字幕で見ていた時です。
そのドラマの中で一人の役柄が、自分の家族のことを話していた時のことです。
日本語字幕だと、実際に話している通りの家族の名前が訳されていて、話の内容から兄弟の話だと理解はできるのですが、名前からは性別が判断できなく、私はその後の内容から勝手に“弟”と理解していました。(内容は、その兄弟は働かずに夢を追ってばかりいるという内容でした。。)
しかし、英語の字幕では"She"と訳されていて、妹だったのか!と衝撃を受けました。
もちろん日本語字幕でも、その主語を“彼女”と訳せば表現できるので、翻訳の質の違いもあるのかもしれないのですが、性別をはっきりさせなかった日本語訳でも話の内容を理解できるので、主語の性別をはっきりと表現するかどうかは、言語の違いなのかな、と感じた出来事でした。
欧米の言語のように主語をはっきりさせることで、その後の動詞や内容によって性別を思い込むという誤解は少なくなりそうですね。
今回は、語学の授業のような説明ばかりの話になってしまいましたが、フランス語で女性形の職業名ができたように、世の中が大きく変わる昨今、言語も思い込みも変化していくことを楽しみたい小寺でした。