革鞄のお手入れはクリームで!ゴートレザーのお手入れ方法を詳しく解説

革製品と一口に言っても、素材や見た目や手触りの違い、お手入れの方法も異なります。
この記事では、数ある革の中でも「ヤギの革」を使ったゴートレザー製品の特徴を紹介します。

また、革鞄に共通するクリームの使い方と、正しいお手入れ手順をまとめました。
お気に入りの革鞄を長く愛用できるように、お手入れの方法を学んでおきましょう。

革鞄のお手入れクリームは3種類、効果別に紹介

革製品のお手入れに使うクリームは、「乳化クリーム」「ワックスクリーム」「デリケートクリーム」の3つがあります。
それぞれどの革製品におすすめなのか、特徴と使い方のコツを紹介します。

お手入れクリーム1. 乳化クリーム

乳化クリームは、革を保湿する効果があるクリームです。
主に、水分・油分・ロウでできていて、革本来のツヤとしっとりした質感を与えてくれます。

もともと革は、水分や油分を含んでいる素材です。
水分と油分こそが、独特のツヤやしっとりした質感を生み出します。

ただ、革は空気に触れるうちに乾燥が進み、油分が抜けてひび割れやすくなることが少なくありません。

この乾燥による質感の悪化や、ひび割れを防ぐために有効なのが、乳化クリーム。
月に1回を目安に乳化クリームを塗って保湿すれば、革に必要なうるおいと栄養を与えることができます。

お手入れクリーム2. ワックスクリーム

ワックスクリームは、主にロウと油分からできたクリームです。
革表面に光沢を出すことに特化している上に、防水効果もあるため、革靴にもよく使われています。

ロウによって、革の表面にうっすら膜が張られたような、パリッとした質感が生まれます。

ワックスクリームは、ハリがある、かつ硬さや厚みのあるレザーと相性が良い種類。
シワが寄りづらく、ピンと革が張られたブリーフケースや、ダレスバッグ、アタッシュケースなどのツヤ出しにおすすめです。

お手入れクリーム3. デリケートクリーム

デリケートクリームは、乳化クリームと同じく、水分・油分・ロウから作られています。
乳化クリームよりも水分の割合が多いため、革の保湿にもっとも特化したクリームです。

ワックスクリームがツヤ出し用だとすれば、デリケートクリームは保湿重視。
ツヤ出しには向いていません。

デリケートクリームのメリットは、水分の含有量が多く、革のシミになりづらいところです。
伸びがよく扱いやすいクリームであり、革のお手入れ初心者にもおすすめ。

特に、マットな質感のラムスキンや、一般的な牛革よりもやわらかいキッドスキンなどに使いやすいです。

革鞄をクリームでお手入れするときの手順とは?

革鞄をクリームでお手入れするときは、事前準備とクリームを塗ったあとのケアも大切です。
革の持ちを良くするために、正しいお手入れの手順を紹介します。

お手入れ手順1. 乾いた布・ブラシで汚れを取る

まずはクリームを塗る前に、乾いた布やブラシを使って汚れを落とします。
ホコリや汚れがついたままだと、クリームが染み込まず、汚れとして沈着してしまうためです。

ブラシを使って、表面のホコリをやさしく払い落としていきましょう。
特に、縫い目や底マチ部分は見落としやすいため、しっかりとブラシをかけてください。

次に乾いた布を使って、鞄全体とブラシの毛先が届かない細部を拭き取ります。
横マチの折り畳まれた部分や、持ち手とバッグのつなぎ目の部分も、ホコリが溜まりやすい箇所です。

汚れがひどく乾いた布で簡単に落ちないときは、固くしぼった塗れタオルで、部分的にゆっくりと拭き取りましょう。

お手入れ手順2. 革専用クリームを塗布

汚れを落としたら、革専用のクリームを塗っていきます。
コツは、きれいな布にクリームを少量とり、くるくると少しずつ塗り広げることです。

クリームの適量は、鞄のサイズや素材で異なります。
説明書きを確認したうえで適量を塗りましょう。

クリームの適量目安は、手で触れると革がしっとりしている程度がベストです。

手にベタベタとくっつく感覚があるときは塗りすぎなため、乾いた布で余分なクリームを拭き取ってください。

ちなみに、ファスナーなどの金具部分にもクリームを塗ると、ツヤが出るうえにサビ防止につながります。
チャックの開閉がスムーズになるため、忘れずに塗っておきましょう。

お手入れ手順3. ブラッシングして乾拭き

クリームを塗ったあとは、革に栄養が行き渡るよう最低でも5~10分放置します。
時間が過ぎたら再びブラッシングして、縫い目などに入り込んだ余分なクリームやホコリを払い落としてください。

最後に全体を乾拭きして、余ったクリームをきれいに拭き取りましょう。

お手入れ手順4. 仕上げに防水スプレーをかける

お手入れの仕上げは、防水スプレーを吹きかけましょう。

防水スプレーをかけることで、革のツヤ持ちを良くします。
雨などで水濡れしてしまったときの、シミ防止にも役立ちます。

防水スプレーは、鞄から30㎝ほど放した状態で、全体に吹きかけていきましょう。

ポイントは、スプレーを吹きかけ終わったら、鞄に触れず自然乾燥させること。
乾燥する前に拭き取ってしまったり、手で触れたりすると跡として残る可能性があります。

万が一手がぶつかってしまったら、スプレー剤を軽く拭き取ってその部分にもう1度散布しましょう。

1回目が乾いたら、もう1度全体にスプレーを吹きかけてください。
しっかりと2回繰り返しておくと、防水効果が高まります。

革を美しく保つためにも、防水スプレーまで忘れずにお手入れしましょう。

革の鞄をクリームでお手入れするときの注意点

クリームを使って革を保湿することは、鞄の寿命を延ばすためにとても重要です。
しかし、使い方によっては、シミの原因になったり、鞄全体の変色を起こしたりするリスクがあります。

お手入れの際に気を付けたい2つの注意点を、項目ごとに見ていきましょう。

注意点1. 頻度は月1回におさえる

革にクリームを使う頻度は、多くて月1回を目安にしましょう。
クリームを使いすぎると革が乾燥せず、いつまでも湿気を溜め込んだ状態になってしまいます。

そのまま放置してしまうと、シミができたりカビが生えたりする可能性があります。
お手入れは月1回という頻度は、あくまで目安です。

1か月経っても革の乾燥が気にならなければ、追加でクリームを塗る必要はありません。
革の触り心地がパサパサしている、ツヤが減って元気がなさそうなときにクリームを使うよう心がけましょう。

注意点2. クリームを塗りすぎない

クリームを使うときは、できるだけ少量を薄く鞄全体に伸ばすことがポイントです。
革を保湿しようと厚塗りするのは、水分が飛ばずに革に湿気がこもってしまいます。

鞄表面がしっとりしたと感じる時点で、クリームを追加で塗るのは控えましょう。
塗ったあとは、クリームを乾かすために、直射日光の当たらない風通しの良い場所に置いておくことをおすすめします。

続いて、具体的なお手入れ方法などを革の1つである「ゴートレザー」を例に紹介します。

ゴートレザーの特徴3つとは?


ゴートレザーは、ヤギの革のことです。
繊維の密度が高く、しなやかな柔らかさを持っているのが特徴。

牛革とくらべて薄いですが、丈夫で型崩れしづらい柔軟性に富んだ革でもあります。
丈夫で軽量なため、レザーデビューする方にもおすすめの素材です。

ここでは、ゴートレザーの特徴と魅力を詳しく説明します。

ポイント1. 薄くても丈夫

ゴートレザーは薄手ですが、ゴムのように弾力性があり摩擦に強い特徴があります。
傷がつきやすい革靴やバッグの素材として、人気が高い素材です。

なんとゴートレザーの軽さは牛革の約半分。
鞄や財布の重さを軽減してくれるため、荷物をできるだけ軽くしたい方にもおすすめです。

薄手で加工しやすいゴートレザーは、ベルトの素材や手袋などの細かい造りの革製品にも使用されています。
まさに万能で優等生の素材として、数々のハイブランドの革製品に活用されてきました。

ポイント2. 柔らかな肌触り&シボ模様

ゴートレザーは、しなやかでサラっとした軽い触り心地が魅力です。
この触り心地は、銀面の細かいシボによって生まれるもの。

シボとは、革を加工する過程でできるちりめん状の細かいシワ模様です。

たとえば、大きなドラムの中で繊維を揉みほぐす「空打ち」や、革を薬品で縮める「シュリンク加工」などで、シボが生まれます。

体の部位によって、シボの形状は異なります。

ゴートレザーは、特に背中や腰の部分が、キメ細かく均一なシボが入っていることが特徴。
この細かいシボこそが、摩擦に強く傷がつきにくい、頑丈さの元となっているのです。

また、ゴートレザーは加工によって、ガラスのような艶やかな光沢を出すことも可能な素材。
なめらかな質感からツヤツヤの光沢がある見た目まで、加工次第で違った表情を楽しめるところも、ゴートレザーの良さと言えるでしょう。

ちなみにゴートレザーは、使い込むごとにツヤが増し、色味が明るくなるのも特徴です。
独特の細かいシボの溝は色が濃く変化し、立体感が増した味わい深い風貌になります。

使い込めば使うほど、自分だけの革製品の風合いを楽しめます。

ポイント3. 扱いやすい素材

毎日のように使う鞄だと、うっかりぶつけてしまったときの傷や擦れが気になるところ。
ゴートレザーは薄手でやわらかく、型崩れしづらいため、初心者でも使い勝手が良いです。

繊細なシボによって、万が一傷がついてしまっても目立ちにくいのも魅力。
強度が高いため、ひび割れや剥がれも起きにくく、きちんとお手入れを続ければ一生に渡って相棒となる存在です。

革の中では水に強い素材。
うっかり雨や水で濡らしてしまったとしても、アフターケアがやりやすいところもメリットと言えるでしょう。
その扱いやすさと強度から、長年海軍のジャケットとして採用された歴史も持っています。


ゴートレザーのお手入れ方法とは?

ゴートレザーを美しく使い続けるためには、どのようにお手入れをすれば良いのでしょうか?
日常的なお手入れ方法から汚れの落とし方、うっかり水で濡らしたときの対処法までまとめました。

お手入れ方法1. 日常のお手入れに「乾拭き」

鞄についた汚れやホコリはそのまま放置すると、やがて内部に入り込みシミに変化してしまいます。
シミへの変化を防ぐためには、鞄を使ったあとに軽く乾拭きやブラッシングをして、汚れを落としましょう。

鞄は気づかないうちに汚れがついている可能性があります。
乾拭きすると同時に、毎回ほかに目立つ汚れや傷がないか、確認することをおすすめします。

お手入れ方法2. 汚れが目立つ「レザークリーナー」

汚れが目立つときは、次の手順でクリーナーを使ったお手入れをしましょう。

1.水で濡らして固く絞った布でやさしく汚れを拭き取る
2.レザークリーナーを塗布用の清潔な布につける
3.布でやさしく表面を拭き取るイメージで汚れを落とす
4.デリケートクリームで保湿する

クリーナーで拭き取った部分は油分も落ちているため、最後にデリケートクリームなどで保湿することを心がけてください。

また、汚れた部分だけ重点的にクリーナーを塗ると、そこだけ色が変わり、まだら模様になる可能性があります。

不自然にならない程度に、液剤を広範囲に塗り広げてなじませましょう。
保湿をしたあとは、風通しが良いところに鞄を置き、しっかりと乾燥させてください。

お手入れ方法3. 革が濡れているとき

革を雨などで濡らしてしまったら、乾いたやわらかい布でやさしく拭き取ります。
水分を拭き取ったら風通しの良い日陰に置いて、数日自然乾燥させましょう。

しっかり乾燥させないと変色やカビの原因になってしまいます。
乾燥が終わったら、クリームでメンテナンスをしましょう。

ゴートレザーは温度変化に弱いので、ドライヤーを使って乾燥させることは避けてください。

また、詳細な水濡れの対応方法は次の記事をご覧ください。
◆本革バッグのお手入れ・メンテナンスの基本!雨・水濡れ対策


お手入れ方法4. 革に潤いを与える「ケアクリーム+ブラッシング」

革の汚れを落としたり、水濡れケアを行ったりした後は乾燥しやすいです。
乾燥したままだとダメージを受けやすく、傷やひび割れの原因になってしまいます。

次の方法でクリームとブラッシングのメンテナンスをしましょう。

1.ブラシやマイクロファイバーなどのやわらかい布でホコリや簡単な汚れを落とす
2.皮革用オイルやクリームを塗って保湿と栄養補給(保湿はデリケートクリームがおすすめ)
3.クリームを薄く伸ばしてなじませたら、ブラシで余分なクリームを取り除きながらブラッシング



革鞄はクリームのお手入れで長持ちする


今回は革鞄のお手入れ方法とゴートレザーの特徴を紹介しました。
ポイントは次の3つです。

・革の乾燥防止のため定期的なクリームでのケアが大事
・ホコリや汚れはブラッシングや乾いた布で落とす
・ゴートレザーは軽量で耐摩耗性に優れたレザー初心者におすすめの革

革は、お手入れをしないと油分や水分が抜けてしまう性質があります。
乾燥やヒビ割れを防ぐため、定期的にクリームでお手入れしましょう。

月に1回が目安ですが、クリームの使い過ぎはかえって革を傷めてしまいます。
革の触り心地がガサガサしてきた、見た目に元気がなく乾いた印象になったときがお手入れの目安。

汚れを拭き取ったら、薄くクリームを伸ばして栄養を与えましょう。
ゴートレザーは軽くて摩擦に強く、耐久性が高い革です。

初心者でも扱いやすいため、革鞄をはじめて購入する方の素材としてもおすすめです。
お気に入りの革鞄をじっくり使い込んで、自分だけの風合いの変化を楽しみましょう。


革製品を初めてご購入される方におすすめしたいのが、レザーケア用のアイテム6点セットです。

セット内容
1. アロマオイルレザークリーナー
2. デリケートケアクリーム
3. ジャーマンブラシ
4. 革用お手入れクロス
5. 革用ケアグローブ
6. バッグ保存用袋

クリーナーにケアクリーム、ブラシからクロス、グローブと、レザーケアに欠かせない道具がすべて入っています。
一度でケアに必要な道具が揃うので、届いたその日から大切な革鞄をお手入れできます。