多くの方にご愛用いただいている、TRANSICの革カバン。
これまで、たくさんのお客様よりいただいた声を商品に反映してきました。

より高品質な商品を、皆さまに提供したい──。
TRANSICを立ち上げたときに掲げた「価値以上の価値の追求」をベースに、日々ものづくりをおこなっています。

そこでこのページでは、TRANSICの革カバンをさらに知っていただけるように

  • 基本的な革カバンのパーツの名称
  • 革カバンができるまでの工程
  • TRANSICに寄せられたご質問(Q&A)
をご紹介します。


基本的なパーツの名称

どのような革カバンでも、1つの商品を作るためにたくさんのパーツを必要とします。
それぞれ機能として必要なものや、装飾として付いているものなど、目的や用途はさまざまです。カバンのパーツ名を指し示した画像カバンのパーツ名を指し示した画像カバンのパーツ名を指し示した画像

革カバンができるまでの製造行程

現在流通しているどの革カバンも「どのようなカバンを作るか」という始まりから、たくさんの工程を経て完成に至ります。

ここでは、革カバンができるまでの工程をご紹介します。

1. 企画デザイン

バッグのデザイン画新しい革カバンづくりは、企画デザインからスタートします。
ここでは理想の商品を目指して、本体のサイズや持ち手の長さ、ポケットの数、装飾などを細かく考えていきます。

また、企画デザインで設定したイメージをもとにサンプルを作成するため、素材や使い勝手なども含めて、実現可能になるまでアイディアを練っていきます。

TRANSIC MD(マーチャンダイザー)が商品づくりに関わる立場から、革、カバン、生産のことについてのコラムを毎月お届けしています。
商品企画の裏側をより知りたい方はこちらも読んでみてください。

◆商品を企画するときに考えること VOL.1 〜トレンドの取り入れ方〜

2. 革の検品

革の検品使用する革が工場に届いたら、1枚ずつ検品していきます。
本革は天然素材のため、傷の跡や血管のスジが入っていることも多くあり、入念なチェックが欠かせません。

検品時に見落としがあると出来上がりに大きな影響を及ぼすため、1枚1枚丁寧におこないます。

3. 型抜き・革の裁断

革の型抜き革の検品が終わったら、使用するパーツごとに型抜きを使って裁断します。
金属製の型抜きを革の上に置き、プレス機で圧をかけて型を抜いていきます。

1枚の革のなかでも、背中やお腹などの部位によって伸びる方向や伸び方が異なるため、完成時を想定して裁断しなければなりません。
また、できるだけロスが少なくなるように、無駄のない取り都合を考えることも大切です。

◆究極の取り都合

4. 革をすく

革すきの工程すき機と呼ばれる刃物が付いた専用の機械に革を通し、規定の厚さまで革の裏側を削ります。
革をすくことにより厚みが均一に揃い、重なる部分や折り返し部分が美しく仕上がるのです。

ただし、薄くすればするほど革の強度は落ちてしまいます。
「厚みの必要な部分」と「薄くする部分」、両者の使い分けが求められる革すきは、熟練の技を要する工程でもあります。

5. パーツづくり

革カバンに取り付ける持ち手やストラップ、ショルダー用のDカンパーツ、装飾用のパーツなどを1つずつ作成していきます。

また、強度が必要な持ち手やストラップには、内側に芯材を入れて補強します。
各パーツの完成度が仕上がりの美しさにも影響するため、縫い目のズレや歪みがないように仕上げる技術が求められます。

6. 糊付け

革と革の糊付けの工程革は「仮縫い」ができません。
そこで縫い合わせる前のパーツ同士を、革専用の糊で貼り合わせてズレないようにしておきます。

7. 裁断面の加工(コバ処理)

コバ処理の工程革の端の部分を「コバ」と呼び、溶剤や染料を塗って磨くことを「コバ処理」といいます。
コバ処理をおこなうことで断面に美しい光沢ができると同時に、劣化を防ぐことにつながります。

革は切りっぱなしでも使える素材ですが、そのままでは裁断面の繊維がバサバサしたり劣化が早まったりするため、このように細かい作業をおこなうことで長く愛用していただける商品に仕上がります。

8. 縫製

カバンの縫製をしている画像パーツごとの下処理や加工を終えたら、専用のミシンを使って縫い合わせていきます。
バラバラだったパーツが1つずつ組み合わさり、「平面」から「立体」へと変化していきます。

また、縫い直しができる布とは違い、革は一度あけた針穴をふさぐことはできません。
パーツを間違えて縫い付けたり、ガタガタの縫い目になったりしないように、細心の注意を払いながら縫い進めます。

9. 仕上げ・検品

商品が完成したら、仕上げの工程に入ります。
縫い始めや縫い終わりの不要な糸をカットし、製造工程でついたシワを伸ばすなど、見た目を整える最終段階です。

仕上げ後の検品作業では、定められた項目をすべてチェックしていきます。
パッと見では問題なさそうでも、基準に満たない商品を販売することはできません。

無事に検品を通過した商品は、中に「あんこ」と呼ばれる詰め物をして、袋に入れて出荷を待ちます。

なおTRANSICでは、お客様の手に不良品が届かないように検品にも力を入れています。
1つのアイテムに対してさまざまな検品項目を設け、さらに複数回の検品をおこなうことで、安心してお買い物を楽しんでいただけるように取り組んでいます。

◆TRANSICでおこなっている検品


TRANSICに寄せられたご質問(Q&A)

ここでは、お客様から寄せられた商品へのお問い合わせに対して、TRANSICからの回答を紹介します。

Q.内張は本体と剥がれて、中ではブラブラの状態なんですが、そういう商品なんでしょうか。

バッグの内布の画像TRANSICで販売している革カバンの多くには、裏地(内布)がついています。
裏地があることで革の裏側と荷物が直接触れるのを防ぎ、強度やクオリティを高めることができます。

革カバンの裏地の付け方はいくつか種類がありますが、大きく以下の3つにわけられます。

【貼り合わせ】

革同士の接着によく使われる方法で、裏面の一部もしくは全面に接着剤を塗ってパーツ同士を貼り合わせます。
貼り合わせの中にも「ベタ貼り」「袋貼り」「曲げ貼り」「曲げベタ貼り」の4つの技法があります。

【落とし込み】

袋状に作った裏地を中に入れ、トップラインで縫い合わせる方法です。
落とし込みは革カバンに多く使われる手法で、トップラインの縫い目をほどくだけで裏地を取り出せるため、修理しやすいというメリットがあります。

今回お問い合わせいただいたお客様が購入されたのは、こちらの技法で作られたモデルでした。
落とし込みでは裏地の底部分と本体が縫い留められておらず、裏地が引っ張り出せる状態のため、不安に感じられたのかもしれません。

【ミシンで縫い合わせ】

表のパーツと裏地を仮止めすることなく、ミシンで縫い合わせる方法です。
一般的に使われている方法ではありますが、各パーツと裏地をそれぞれ縫い合わせて組み上げるため修理が難しくなります。


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お問い合わせのイメージ画像TRANSICでは、お客様に寄り添ったサービスの提供を心がけています。
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