革財布と革鞄の正しいお手入れ方法・傷のケアのポイントとは?

革財布の楽しみと言えば、使うほど味が出てくる「経年変化」。
時間が経つほど手に馴染み、魅力ある見た目になっていきます。

革財布の美しい経年変化を楽しむためには、日々のお手入れが大切です。
革の汚れや乾燥をそのままにしてしまうと、シミや色落ち、ひび割れの原因になります。

この記事では、革財布を美しく保つ正しいお手入れ方法を、傷がついたときの対処法・革製品の保管方法とあわせて説明します。

革財布・革鞄のお手入れ。まず何をすればいい?


革製品は栄養や水分、油分が不足すると乾燥してしまいます。
定期的にクリームやオイルで、うるおいと栄養を与えましょう。

革は湿度の変化によって空気中の水分を吸収したり放出したりと、呼吸をする素材です。
革ならではのなめらかな触り心地や、しっとりした光沢を保つため適度な保湿が欠かせません。

とは言っても、革のお手入れはただクリームを塗るだけではありません。
どのような手順でお手入れをすればいいのか、詳しい方法を紹介します。

革財布と革鞄、お手入れは主に4工程


革のお手入れ方法は、主に4つの工程があります。
1. ブラッシングで表面の汚れやホコリを落とす
2. 皮革専用のクリームで栄養を補給する
3. 再びブラッシングする
4. 仕上げに防水スプレーをかける

革財布や革鞄など、革製品全般に当てはまるお手入れ方法です。
特に下ろしたての革財布は、メンテナンスをしてから使うことが重要です。

革をきれいに使い続けるために、こまめにお手入れしてあげましょう。

お手入れ1. ブラッシングで表面の汚れやホコリを落とす

汚れをそのまま放置すると、革に色素が沈着してしまいます。
使ったあとはブラッシングして、革財布についた汚れやホコリを落としましょう。

ブラシは革に傷をつけないよう、やわらかい毛質を選ぶのがおすすめです。
特に馬の毛で作られたホースブラシは、革製品のお手入れにぴったりのやわらかさです。

汚れを落とすだけで、クリームの栄養も浸透しやすくなります。
ブラシで落とせない汚れがある場合は、やわらかい布で拭き取ってみてください。

お手入れ2. 皮革専用のクリームで栄養補給

汚れとホコリを落としたあとは、皮革専用クリームで保湿と栄養を与えましょう。
クリームの適量は、直径1㎝くらいの少量を布にとって使ってください。

革財布全体にやさしく円を描くように、布につけたクリームを塗りこみます。
表面がしっとりしたら、5~10分時間を置いて栄養を浸透させましょう。

クリームには保湿と光沢用の「乳化クリーム」、光沢と防水効果がある「ワックスクリーム」、保湿特化の「デリケートクリーム」の3タイプがあります。

初心者の方におすすめしたいのは、ナチュラルな光沢が出る乳化クリームです。
また、光沢を抑えて保湿だけしたい方はデリケートクリームを使いましょう。

デリケートクリームは水分が多いため、使ったあとに変色しづらいメリットがあります。

お手入れ3. 再びブラッシング

クリームを塗ったあとは、再びブラッシングをしましょう。
ホコリと余分なクリームを落とすと、仕上がりがきれいになります。

このとき、手で革財布に直接触れないよう気を付けてください。
革財布に手で触れた部分に跡がつき、触れた部分だけ目立つ原因になります。

必ず革財布の角を掴むか、布越しに持った状態で全体にブラッシングをかけましょう。

お手入れ4. 仕上げに防水スプレー

革は水濡れに弱いため、防水スプレーをしっかりと吹きかけてください。
防水スプレーを革財布から20~30㎝放し、両面にまんべんなくスプレーします。

1回目が乾いたあとに、もう1度防水スプレーを吹きかけると、コーティング力が高くなります。
スプレー後は、風通しの良い日陰で乾燥させましょう。

革鞄をお手入れするときは、中に新聞紙を丸めた「あんこ」を詰めると型崩れを予防できます。
あんことは、鞄の大きさに合わせた詰め物のことです。

鞄を購入したときに中に入っていますが、手元に残っていないときは新聞紙や古紙、緩衝材などを丸めて自作できます。

革財布・革鞄のお手入れ頻度は?


革財布や革鞄のお手入れは、どれくらいの頻度で行えばいいのでしょうか。
結論からお伝えすると、ブラッシングと乾拭きは日常的に行うのがベスト。

軽く拭き取るだけでも、革財布の汚れがとれて、光沢が生まれます。

クリームでのお手入れの目安は、月に1~2回
なぜクリームは毎日使わない方がいいのか、次で理由とあわせて説明します。

お手入れ頻度は、月1~2回がベスト

革用のクリームを使う頻度は月1回、多くて2回がベストです。
ただしこれはあくまでも目安の回数。

期間が経っても革が乾燥していなければ、無理に保湿する必要はありません。
なぜなら、革は乾燥に弱いだけでなく湿気にも弱く、変色やカビの原因につながるからです。

空気中の湿気が多い時期は、1か月経っても革がしっとりしていることもあります。
革が乾燥していないときはクリームを使わず、ブラッシングや乾拭きをしましょう。

日常的に革用クロスで乾拭きする

革についた汚れは、できるだけ早くきれいに拭き取るのがおすすめです。
汚れを落とすことにより、色落ちを防止する、光沢をキープする効果があります。

おすすめのお手入れ方法は、使ったその日の夜のうちに乾拭きすること。
特にマイクロファイバー製のクロスは、サッと拭くだけで汚れや余分な水分を落とすことができます。

ビジネスバッグにクロスを1枚入れておくと、うっかり革財布を汚してしまったときなど、すぐに拭き取れるため便利です。




革財布のお手入れの注意点


新品の革財布を買った後は、持ち歩く前にお手入れが必要です。
理由は、下ろしたての革は油分が少なく、外からの刺激に弱いデリケートな状態であるためです。

ダメージを受けやすく、そのまま使うと、傷や汚れがついてしまいます。

そこでここでは、革財布を下ろすときに注意したいポイントを紹介します。

注意点1. 下ろしたての革財布には注意が必要

下ろしたての革財布は、必ず革専用の保護クリームを塗りましょう。
まずブラシや乾いた布でホコリや汚れを拭き取り、鞄にクリームを塗り広げてください。

新品の革製品は、表面にホコリや汚れがほとんどついていません。
強く擦らず、さっと革財布の表面を乾拭きしましょう。

その後、クリームでしっかり栄養とうるおいを与えます。

注意点2. 購入したての革財布は特に繊細!

革財布とクリームの相性が悪いと、塗った部分が変色するリスクがあります。
変色を防ぐために、いきなり財布全体に塗ることは控えましょう。

おすすめのクリームの塗り方は、お試しとして端や内側などの目立たない部分にクリームをのせる方法。
テストして問題なければ、革財布全体にクリームを塗り広げてください。

下ろしたての革財布は、デリケートな状態です。
クリームを塗るときは、力を入れて擦るのは避けましょう。
革財布の表面をやさしくなでるように塗ってください。

その後、風通しの良い日陰に30分ほど置き、乾燥させましょう。
乾拭きをして余分なクリームを拭き取ったら、防水スプレーで仕上げます。

防水スプレーをかけることにより、水分や手垢、汚れから革を守ることができます。
スプレーをかけ終わったあとは、再び風通しが良い日陰で乾燥させてください。

注意点3. 以前の財布の中身を丸ごと即入れ替えは絶対NG!

新しい革財布に、以前使っていた財布の中身をそのまま入れ替えるのは避けましょう。

財布によって、大きさや厚み、収納量に違いがあります。
カードや小銭をパンパンに詰め込めば、せっかくの革財布が変形してしまいます。

革財布に癖をつけないように、余分なレシートやカードは処分したうえで移し替えましょう。

革財布に入れる荷物は、常に少なめを心がけ、ゆとりをもたせておくことが大切です。
形を崩さず使うことにより、革財布の膨らみ癖やひび割れ防止になります。

革財布・革鞄についた傷を消したい!ケア方法とポイントとは?


革財布や革鞄は、毎日のように使うもの。
気づけば擦り傷や、目立つ傷がついてしまっていることもあります。

正しくケアすることにより、革製品についた傷を目立たなくできるのです。
ここでは、傷を消すための具体的なお手入れ方法を紹介します。

ブラシとクリームを使って傷を消す

ブラシとクリームを使って、革製品の傷を消す方法から見ていきましょう。

1.ブラッシングをしてホコリやゴミを落とす
2.やわらかい布で乾拭きして表面をきれいにする
3.傷が目立たなくなるまでクリームをなじませる
4.5分以上経ったらブラッシングをする
5.やわらかい布で余分なクリームを拭き取る

定期的な革製品のメンテナンスと、基本的なやり方は変わりません。

ポイントは、クリームを浸透させるために乾拭きをして表面をきれいにすること。
乾拭き後は、傷が目立たなくなるまで、ていねいにクリームを塗りこんでください。

クリームで表面がコーティングされると、浅い傷や擦り傷が目立たなくなります。
浅い傷を消す場合は、水分が多く、浸透力に優れたデリケートクリームを使いましょう。

ただ、デリケートクリームは、光沢が控え目でナチュラルな仕上がりになります。
より光沢を出したいときは、お手入れより2週間から1か月後にワックスクリームでコーティングしてみてください。

ワックスクリームのロウは、光沢だけでなく汚れや水塗れ防止に役立ちます。

傷消し方法とケアのポイント

1回で傷が消えなくても、メンテナンスを繰り返しましょう。
定期的にクリームを塗りこむうちに、革がやわらかくなり傷が薄くなっていきます。

どうしても目立つような大きい傷は、補修用アイテムを使う方法があります。
補色クリームやレザーマニキュアを使用し、傷の部分を加工することで、傷を目立たなくする方法です。

クリームやマニキュアにおける色のバリエーションは、黒やキャメルが中心。
革によっては相性が悪いため、あまり使い慣れていない人にはおすすめできません。

自分では直し切れない状態であれば、プロの革製品修理・リペア専門店に依頼しましょう。






お手入れとあわせて覚えたい、革製品の正しい保管方法とは?


革製品を長く美しく使うには、毎日のお手入れと正しい保管が大切です。
ここでは革鞄を中心とした、保管のコツを紹介します。

革鞄は毎日中身を出し、新聞紙を詰める

革鞄は、できるだけ毎日荷物の中身を出して休ませましょう。
荷物を入れたままだと、鞄の中身が呼吸できず、湿気がこもってしまいがちです。

また、荷物の形に変形する原因につながります。
鞄の中身を取り出したら、かわりに新聞紙をあんことして詰めておいてください。

新聞紙を詰めれば、型崩れ防止と湿気取りの両方ができます。
帰宅した後は、革鞄から荷物を出して、新聞紙を詰める流れを習慣化していきましょう。

休日は革財布の中身を出して休ませる

革財布は外出しない日や休日などに、中身を取り出して休ませることが大切です。
革財布を風通しの良いところに置いて、しっかりと乾燥させてください。

小銭入れの部分は、汚れがつきやすい場所です。
やわらかい布で、小銭入れのゴミや汚れを拭き取りましょう。

小銭を全部出して革財布を休ませることは、変形防止にも役立ちます。

長期の保管は新聞紙を詰め、不織布の袋に入れる

長期的に革鞄を保管するときは、新聞紙を詰めて型崩れを防止しましょう。
また、保管中は表面にホコリやゴミ、ほかのバッグや衣類と密着しやすいです。

革鞄の表面に余計な汚れがつかないよう、通気性が良い不織布の袋に入れてください。
不織布は繊維を織り込まずに絡み合わせて作るシートで、使い捨てマスクにも使われている素材。

小さい穴が多数空いているため、通気性と吸水性に優れている特長があります。
不織布に包んでおくことで、革鞄に湿気がこもるのを予防できます。

また、定期的に不織布から取り出すことも大切です。
1か月に1回を目安に革鞄に風を通してあげると、変色やカビ防止になります。

革財布の正しいお手入れと保管方法で新品のような輝きを


革製品は、正しいお手入れをすることにより、長く付き合っていける大切なパートナーとなります。
正しいお手入れ方法のコツは以下です。

・日常的にブラシやクロスでホコリや汚れを落とす
・月に1~2回を目安にクリームでケア
・革鞄の保管はあんこを詰めて不織布に入れる

革製品を使ったあとは、ホコリや汚れをブラッシングで落としましょう。
定期的にクリームで栄養を補給することで、しっとりした高級感ある風貌になります。

また、傷や汚れがある革製品も正しくケアすれば、傷を目立たなくすることが可能です。

革を使ったあとはしっかりと休ませて、お手入れをする。
このサイクルを繰り返すうちに、革製品ならではの経年変化が楽しめます。

じっくりと時間をかけて、自分だけの魅力ある革財布や革鞄を作っていきましょう。

革財布のトラブルに応じたお手入れ方法について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
◆これで完璧!革財布の日常のお手入れ方法からトラブル対処法まで