感覚の個人差
こんにちはTRANSIC MDの小寺です。
今年も残すところあと1ヶ月半です。
最後のラストスパート、この時期になると、なんとなく気持ちがザワザワしますね。
先日442年に一度の皆既月食がありましたが、観察された方もたくさんいらっしゃるかと思います。
私も絶対に見逃してはならないと、前の日からアラームを入れて、万全の体制で臨みました。
皆既月食は月全体があかーく光って見え、完全に消えないので、これが皆既月食なのかと、最初は気が付かなかったのですが、月の明るさが端から見えてきた時、“そういうことか!”と、その自然の神秘と美しさにとても感動しました。
毎日忙しい日々に追われていると、当たり前にあるものや、自然の神秘に、目を向ける、感動する余裕を失っていることがありますよね。
そんな時、このようなことに心が動かされると、ちょっとほっとする感じがします。
日本語は感覚の言語
さて、今回は文字でのビジネス上のコミュニケーションにおける求められる感性についてお話ししたいと思います。
先日、夫が仕事のメールを書きながら、日本語は感覚の言語だよな〜ニュアンスをどう伝えるか、本当に難しい、使う文字が違うだけで、全然受け取り方が違ってくる、とブツブツ言っているのが聞こえてきました。
どうやら、相手との人間関係の深さや近さ、併せてビジネス上の関係性やメールの内容を加味して、どのテンション、どういったニュアンスでメールを書くか、悩んでいたようです。
確かに、日本語には、漢字、ひらがな、カタカナの3つの書き文字があり、そのどれを選ぶかによって、伝わるテンションやニュアンスも違ってきます。
その微妙なニュアンスを求める言語は「日本語だけなんじゃない?」と夫が言うので調べてみたところ、やはりそのようでした。
自分の言いたいことを伝える文字での表現の方法がたくさんあるというのは、伝わる内容の正確さよりも、伝わる感覚の正確さを大事にする文化が根底にあるのかもしれません。
ただ、微妙に私と夫でも選択する文字が違ったりするので、どの表現を選ぶのかもその人の感性なんだろうな、と思います。
カタカナをひらがなにした方がいいかな、とかちょっと丁寧な印象を与えたい場合は漢字にしたり。
と、相手に意図しない印象を与えてしまわないためにも、どのように相手に伝わるのか、ニュアンスを正確に伝えられるか、をじっくりと考えながらメールなどを書いていることが多いです。
ビジネス上では特に、そんな工夫を皆さんもされているのではないでしょうか。
改めて日本語の繊細さ、感性を研ぎ澄ます必要性を考えた出来事でした。
海外で必要なのは正確な情報と簡潔な表現
一方で海外とのコミュニケーションは、感覚を伝えることよりも正確な情報を簡潔にいかに理解してもらうか、が重要なので、微妙なニュアンスの言い回しはあまりしません。
私は繊細なコミュニケーションが得意な方ではないのですが、インターネットが発達した今、感性を生かしたコミュニケーション術が求められていると感じています。
なかなか相手の顔も見られない中、ちょっと気遣いが伝わるだけでも、ことがスムーズに運ぶことがあります。
また、“そんな気遣いは面倒臭い”と思ってしまう私みたいなタイプでも、相手に誤解を与えることによって、その解消に労力を使うことを考えると、最終的にはこのコミュニケーションの方が効率的でもあると考えられます。
コロナ禍も終わりに近づき、対面でのコミュニケーションもだんだん増えてきましたが、今後も “文字でのコミュニケーション”の重要性は変わらないと思います。
文化の秋らしく、いろんな文化に触れて感性磨きもしようと思った小寺でした。