February 25, 2021お手入れ・ケア
キャンバス地にカビ発見!白カビ・黒カビの除去、カビのシミ取りについて
「衣服についたカビは取れない。」
という話を聞いたことがあるかもしれません。
キャンバス地のカビをなんとかしたい、と思っているあなたにとってはショックかもしれませんね。
確かにカビの程度によっては取りきれない場合もあるのが事実。
でも、取れるカビもありますし、目立たなくさせる方法もあります。
この記事では、キャンバス地についたカビの取り方、カビによってできたシミの落とし方、除菌方法、カビ予防の方法など、キャンバス地のカビについての情報を載せています。
きっとお役に立つことでしょう。
諦めないでこの記事を読み進めていただければ、と思います。
また、カビが生えて時間が経つと、酸化して茶色いシミのようになったりもします。
空気中のカビの胞子がキャンバス地の上につくと、根をはり発芽し、胞子を実らせます。
この胞子が再び空気中に舞うことで、どんどんカビを増やしていきます。
・酸素
・温度20~30℃(25~28℃が生育に最適)
・湿度70%以上(60%以上から活発になる)
・栄養分(シミや汚れ、ホコリ、食べ物のカス、洗濯のり、ダニ、革など動物性の素材に含まれるタンパク質など)
この4つがカビ発生の条件です。
酸素や温度の調整は難しいので、湿度調整とキャンバス地をきれいに保つことがカビを防ぐカギです。
キャンバス地は濡れなくても、汗や湿度が原因でカビを発生させます。
また、空気がこもると湿度を上げてしまうので、換気も大切です。
取り除いてしまうと安心しがちですが、目に見えないカビの胞子が残っていたり、繊維の奥まで根をはっていることもあります。
再び繁殖させてしまう可能性があるので、カビ取りでは除菌が非常に大切です。
木材や畳などにもつきやすいカビですが、表面だけに生えることが多いので、払ったり軽く拭き取るだけで簡単に除去できます。
カビ独特の臭いを放つのも白カビの特徴です。
黒い根をはるので、表面を除菌しても、黒い斑点やシミを残してしまいます。
深く根をはっている場合、たとえ漂白しても完全に取り除くことはできないでしょう。
キャンバスという生地の特徴、キャンバス地を使ったアイテムの特徴に、カビができやすい理由が隠されているからです。
通気性がよく丈夫で、水を通しにくいという特徴があります。
キャンバス地を使ったアイテムには糊付けや撥水加工がされていることが多いですが、天然素材なので使用によって柔らかさや色合いが変化していきます。
そういったホコリ・汚れに加え、加工の糊でさえカビの栄養源になるので、高温多湿の条件が揃えばカビにとって絶好の住処となってしまいます。
また、生地も厚く、湿気を吸着しやすいのもカビにとっては好都合です。
その上、キャンバス地の風合いを損ねたくない、丸洗い不可能となっているなどの理由で、保管前にきちんと汚れを落とせないこともキャンバス地にカビができやすい理由のひとつでしょう。
しかし洗面所や脱衣所は浴室にも近く、家の中でもとても湿度の高い場所。
つい濡れたタオルや洗濯物を近くに置いてしまうこともあるので、カビには細心の注意が必要です。
キャンバス地のカーテンも、窓の結露によるカビ発生のリスクが高いアイテムです。
また、水を通しにくいという性質を活かして、自転車のフロントバッグやサイドバッグにキャンバス地が使われることもあります。
はじめは防水ワックスが塗り込まれていて安心ですが、手入れを怠っていたり、濡れたまま放っておくとカビの原因になります。
できればベランダなど屋外で作業するのが理想ですが、室内なら換気ができる場所を選びます。
カビ胞子を吸い込まないようマスクなどで防ぎましょう。
アルコールは揮発性が高いので成分はすぐになくなり、それ自体がシミや色落ちの原因になることはまずありません。
洗濯できないアイテムなら、完全にカビを除去するためにも特に念入りに行います。
酸素系漂白剤は一般的に色柄物にも使えますが、不安な場合は色落ちチェックをしてから使用してください。
洗面器に40~60℃のお湯をはります。
4リットルのお湯に対して30gほどの酸素系漂白剤を溶かし、30分程度つけ置きした後、押し洗いをします。
中性洗剤を加えて洗ってもよいですが、酸素系漂白剤を使うことで、カビの除菌と消臭ができます。
キャンバス地はきつく絞ってしまうと乾いた時にシワがとりにくく、形崩れの原因にもなるので、ゆるく絞ります。
その後、乾いたタオルで余分な水分を拭き取ります。
直射日光は色落ちや変色の原因にもなりますが、カビの殺菌効果も期待できます。
黒カビのシミは根が深いと取り除くことができませんが、軽いものならある程度取ることもできます。
割合は、4リットルのお湯に漂白剤約30gです。
漂白剤は液体タイプより粉末タイプの方が効果が高くおすすめです。
漂白剤を溶かしたお湯をブラシか布に含ませ、部分的にこすっていきます。
布の場合はたたくようにして落とします。
その後、ぬるま湯を含ませ固く絞った布で漂白剤を拭き取ります。
最後に乾いたタオルで水分を拭き取り、よく乾かします。
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は色柄物にも使え、シミの漂白効果・カビの除菌効果もあるため、最も手っ取り早いからです。
しかし、以下のアイテムを使ってもカビ取りやシミ落とし、除菌ができますので、それぞれの特徴を把握して、組み合わせて使うのもよいですね。
一般の洗濯用洗剤でも洗濯できますが、すすぎが十分でないと紫外線と反応して変色してしまうこともあるので、中性洗剤がおすすめです。
また、洗濯しただけでは除菌が不十分なので、除菌できるものと併用するとよいでしょう。
酸素系漂白剤と同時に使うと、カビ落としにも効果的です。
4リットルの漂白液に重曹10gを加えるとよいでしょう。
重曹も除菌効果はありません。
カビの除菌に非常に効果的です。
アルコールスプレーや除菌シートはそのまま使えて便利ですが、濃度がはっきりしていないものも多くあります。
濃度70%以上を選びましょう。
「無水エタノール」は濃度が99.5%以上と非常に高く、殺菌する前に蒸発してしまうので、水で薄める必要があります。
400mlの無水エタノールに対して、水100 mlで薄めます。
また、濃度95.1~96.9%の「エタノール(局方品)」なら、エタノール415mlに対して水85mlで薄めると消毒用となります。
まずは色落ちチェックを行い、布にたっぷり染み含ませて、キャンバス地のカビをたたき、下のタオルに移すように落としていきます。
輪染みにならないように周辺もぼかすようにたたくとよいでしょう。
しかし、酸素系漂白剤で落とせなかったカビのシミも薄くできる可能性があるので、白い生地なら最終手段として使ってみることをおすすめします。
どうしても取れない場合の対処法は次の2つ。
カビのシミは取れないと断られることも多いかもしれませんが、スキルの高いお店なら可能なこともあります。
ペンタイプの染料で染めたり、全体を黒く染め直すほか、ワッペン・アップリケ・はぎれ・ボタン・レース・刺繍などで隠してしまうのも面白いのではないでしょうか。
吸い込まないようにマスクを着用し、必ず換気を行うか、屋外で作業するようにしましょう。
また、舞い散ったカビは新たなカビの原因になりますので注意です。
生地をいくら強くこすっても取れないものは取れないので、生地を傷めてしまう前に別の方法を試しましょう。
その場合、カビ発生に最適な状況になればまた繁殖する可能性がありますので、必ずアルコールもしくは漂白剤での除菌を忘れないようにしましょう。
革部分にアルコール除菌をしてしまうと、色落ちやシミになってしまうことが多いので、気をつけましょう。
有毒ガスが発生するからです。
特に、酸素系漂白剤でカビがきれいに落ちない場合に、すすぎをしないで続けて塩素系漂白剤をつけてしまいがちなので注意です。
その他、酢・クエン酸などとの併用にも気をつけましょう。
キャンバス地にカビがつかないようにする方法についてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
カビ予防になるだけでなく、汚れ防止にも効果を発揮します。
濡れた後や撥水効果が薄くなったと感じた時は、しっかり乾いた状態で、しっとりするまでスプレー・ワックスをかけます。
生地の厚いキャンバス地は濡れたら乾きにくく、乾燥を待つ間にカビてしまうこともあります。
雨でびしょ濡れになったキャンバスシューズもすぐに余分な水分を飛ばして乾かすようにしましょう。
脱衣所のラックなど、どうしても湿気の多い場所に置かなければならない場合は、常に換気扇を回したり、時々空気を入れ替えるなどして、高温多湿にならないように心がけます。
バッグの中身も入れたままにせず、出した方がカビを防げます。
カビが好む汚れ・湿気を取り除くことが大事です。
また、アイテム同士を密着させず、スペースに余裕を持った保管をしましょう。
クローゼットの壁や天井にもカビの胞子が潜んでいるかもしれませんので、時々アルコールで拭き掃除をして衛生を保つのも大切です。
保管場所に除湿機・除湿剤を置いたり、新聞紙や炭などの除湿グッズを置くのもよいでしょう。
キャンバス地につく白カビは取りやすいですが、黒カビのシミは取れないこともあります。
酸素系漂白剤で取れない場合は重曹やベンジンなども試してみて、最終手段として塩素系漂白剤を用いましょう。
また、キャンバス地はカビがつきやすいので、高温多湿を避け、汚れた状態・濡れた状態で放置しないように気をつけること、除菌をすることが何より大切です。
キャンバス地のアイテムは長く使うことで風合いの変化も楽しめます。
お気に入りのアイテムなら、万一シミが取れなかった場合でもリメイクして、カビ予防法を取り入れながら大切に使ってみてはどうでしょうか。
という話を聞いたことがあるかもしれません。
キャンバス地のカビをなんとかしたい、と思っているあなたにとってはショックかもしれませんね。
確かにカビの程度によっては取りきれない場合もあるのが事実。
でも、取れるカビもありますし、目立たなくさせる方法もあります。
この記事では、キャンバス地についたカビの取り方、カビによってできたシミの落とし方、除菌方法、カビ予防の方法など、キャンバス地のカビについての情報を載せています。
きっとお役に立つことでしょう。
諦めないでこの記事を読み進めていただければ、と思います。
キャンバス地につくカビの種類
キャンバス地につくカビには、黒い斑点となって現れる黒カビと、綿埃のような白カビがあります。また、カビが生えて時間が経つと、酸化して茶色いシミのようになったりもします。
そもそもカビって?
カビとは菌類のことで、微生物の一種です。空気中のカビの胞子がキャンバス地の上につくと、根をはり発芽し、胞子を実らせます。
この胞子が再び空気中に舞うことで、どんどんカビを増やしていきます。
カビが発生する条件
カビは、高温多湿でカビの栄養分になるようなものがあれば、どこでも繁殖します。・酸素
・温度20~30℃(25~28℃が生育に最適)
・湿度70%以上(60%以上から活発になる)
・栄養分(シミや汚れ、ホコリ、食べ物のカス、洗濯のり、ダニ、革など動物性の素材に含まれるタンパク質など)
この4つがカビ発生の条件です。
酸素や温度の調整は難しいので、湿度調整とキャンバス地をきれいに保つことがカビを防ぐカギです。
キャンバス地は濡れなくても、汗や湿度が原因でカビを発生させます。
また、空気がこもると湿度を上げてしまうので、換気も大切です。
カビは取り除くだけでなく除菌が大事
カビは少し払ったり、こすると取れてしまうものもあります。取り除いてしまうと安心しがちですが、目に見えないカビの胞子が残っていたり、繊維の奥まで根をはっていることもあります。
再び繁殖させてしまう可能性があるので、カビ取りでは除菌が非常に大切です。
白カビの特徴
白カビはホコリのような見た目をしていて、黒や紺色など濃い色のキャンバス地に発生するとよく目立ちます。木材や畳などにもつきやすいカビですが、表面だけに生えることが多いので、払ったり軽く拭き取るだけで簡単に除去できます。
カビ独特の臭いを放つのも白カビの特徴です。
黒カビの特徴
黒カビは空気中に多く浮遊している、とても発生しやすいカビです。黒い根をはるので、表面を除菌しても、黒い斑点やシミを残してしまいます。
深く根をはっている場合、たとえ漂白しても完全に取り除くことはできないでしょう。
キャンバス地はカビやすい
キャンバス地にカビが見つかることはよくあります。キャンバスという生地の特徴、キャンバス地を使ったアイテムの特徴に、カビができやすい理由が隠されているからです。
キャンバス地とは?
キャンバス地は麻糸や綿糸を平織りしてつくられた、比較的厚手の生地です。通気性がよく丈夫で、水を通しにくいという特徴があります。
キャンバス地を使ったアイテムには糊付けや撥水加工がされていることが多いですが、天然素材なので使用によって柔らかさや色合いが変化していきます。
なぜキャンバス地にカビができるの?
キャンバス地は糸がより合わさって織られており、織り目にホコリや汚れを溜め込みやすいとされています。そういったホコリ・汚れに加え、加工の糊でさえカビの栄養源になるので、高温多湿の条件が揃えばカビにとって絶好の住処となってしまいます。
また、生地も厚く、湿気を吸着しやすいのもカビにとっては好都合です。
その上、キャンバス地の風合いを損ねたくない、丸洗い不可能となっているなどの理由で、保管前にきちんと汚れを落とせないこともキャンバス地にカビができやすい理由のひとつでしょう。
カビがつきやすいキャンバス地のアイテム
また、キャンバス地は通気性がよく丈夫なため、洗面台の収納ラックや衣服用のラック、ランドリーバスケットなどによく使われています。しかし洗面所や脱衣所は浴室にも近く、家の中でもとても湿度の高い場所。
つい濡れたタオルや洗濯物を近くに置いてしまうこともあるので、カビには細心の注意が必要です。
キャンバス地のカーテンも、窓の結露によるカビ発生のリスクが高いアイテムです。
また、水を通しにくいという性質を活かして、自転車のフロントバッグやサイドバッグにキャンバス地が使われることもあります。
はじめは防水ワックスが塗り込まれていて安心ですが、手入れを怠っていたり、濡れたまま放っておくとカビの原因になります。
キャンバス地についた白カビの取り方
キャンバス地についた白カビは、以下の手順で取っていきましょう。1. 白カビを乾いた布などで取り除く
白カビは乾いた布やティッシュで、舞い上がらないようにそっとなでるようにして取り除きます。できればベランダなど屋外で作業するのが理想ですが、室内なら換気ができる場所を選びます。
カビ胞子を吸い込まないようマスクなどで防ぎましょう。
2. アルコールスプレーなどで除菌する
次にアルコールスプレー、もしくはアルコールを含ませた布を使って除菌します。アルコールは揮発性が高いので成分はすぐになくなり、それ自体がシミや色落ちの原因になることはまずありません。
洗濯できないアイテムなら、完全にカビを除去するためにも特に念入りに行います。
3. 酸素系漂白剤などで洗濯する
洗濯できるアイテムなら、酸素系漂白剤を使って丸洗いしましょう。酸素系漂白剤は一般的に色柄物にも使えますが、不安な場合は色落ちチェックをしてから使用してください。
洗面器に40~60℃のお湯をはります。
4リットルのお湯に対して30gほどの酸素系漂白剤を溶かし、30分程度つけ置きした後、押し洗いをします。
中性洗剤を加えて洗ってもよいですが、酸素系漂白剤を使うことで、カビの除菌と消臭ができます。
4. すすぎ後軽くしぼり、タオルで水分を拭き取る
何度かすすぎをした後、軽く絞ります。キャンバス地はきつく絞ってしまうと乾いた時にシワがとりにくく、形崩れの原因にもなるので、ゆるく絞ります。
その後、乾いたタオルで余分な水分を拭き取ります。
5. シワを伸ばして風通しのよい場所に干す
最後に、シワを伸ばし形を整えて風通しのよい場所に干しましょう。直射日光は色落ちや変色の原因にもなりますが、カビの殺菌効果も期待できます。
キャンバス地についた黒カビの取り方
次はキャンバス地についた黒カビの取り方です。黒カビのシミは根が深いと取り除くことができませんが、軽いものならある程度取ることもできます。
1. お湯に酸素系漂白剤を加えて30分~2時間浸け置きする
40~60℃のお湯に酸素系漂白剤を加えて、カビのついたキャンバス地を30分~2時間浸け置きします。割合は、4リットルのお湯に漂白剤約30gです。
漂白剤は液体タイプより粉末タイプの方が効果が高くおすすめです。
2. 黒カビ部分を柔らかいブラシでこする
浸け置き後、黒カビ部分を柔らかいブラシか歯ブラシでこすって落とします。3.よくすすいで軽く絞り、タオルで水分を拭き取る
よくすすいだ後は、シワにならないように軽く絞り、水分は乾いたタオルで拭き取ります。4. シワを伸ばして風通しのよい場所に干す
シワを伸ばして形を整え、風通しのよい場所でよく乾かします。洗濯できない場合は、部分的なシミ抜きを試す
洗濯できないアイテムは、カビのシミ部分のみの作業をします。漂白剤を溶かしたお湯をブラシか布に含ませ、部分的にこすっていきます。
布の場合はたたくようにして落とします。
その後、ぬるま湯を含ませ固く絞った布で漂白剤を拭き取ります。
最後に乾いたタオルで水分を拭き取り、よく乾かします。
キャンバス地のカビ取り・シミ落とし・除菌に何を使うか?
以上では、キャンバス地のカビ取りに酸素系漂白剤を使う方法を紹介しました。オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は色柄物にも使え、シミの漂白効果・カビの除菌効果もあるため、最も手っ取り早いからです。
しかし、以下のアイテムを使ってもカビ取りやシミ落とし、除菌ができますので、それぞれの特徴を把握して、組み合わせて使うのもよいですね。
中性洗剤
軽いカビなら、ただ中性洗剤で洗濯するだけで落とすこともできます。一般の洗濯用洗剤でも洗濯できますが、すすぎが十分でないと紫外線と反応して変色してしまうこともあるので、中性洗剤がおすすめです。
また、洗濯しただけでは除菌が不十分なので、除菌できるものと併用するとよいでしょう。
重曹
重曹は、皮脂汚れなどを落とすのに効果が高いとされています。酸素系漂白剤と同時に使うと、カビ落としにも効果的です。
4リットルの漂白液に重曹10gを加えるとよいでしょう。
重曹も除菌効果はありません。
アルコール・エタノール
アルコールは厳密にはエタノールを含む大きな区分を指しますが、一般的にアルコールと言うとエタノールのことを指しています。カビの除菌に非常に効果的です。
アルコールスプレーや除菌シートはそのまま使えて便利ですが、濃度がはっきりしていないものも多くあります。
濃度70%以上を選びましょう。
「無水エタノール」は濃度が99.5%以上と非常に高く、殺菌する前に蒸発してしまうので、水で薄める必要があります。
400mlの無水エタノールに対して、水100 mlで薄めます。
また、濃度95.1~96.9%の「エタノール(局方品)」なら、エタノール415mlに対して水85mlで薄めると消毒用となります。
ベンジン
ベンジンは昔からシミ抜き剤としてよく使われてきたガソリンの一種です。まずは色落ちチェックを行い、布にたっぷり染み含ませて、キャンバス地のカビをたたき、下のタオルに移すように落としていきます。
輪染みにならないように周辺もぼかすようにたたくとよいでしょう。
塩素系漂白剤
塩素系漂白剤は、脱色効果が高いので、色柄物のキャンバス地には使用できません。しかし、酸素系漂白剤で落とせなかったカビのシミも薄くできる可能性があるので、白い生地なら最終手段として使ってみることをおすすめします。
キャンバス地のカビのシミ、どうしても取れない場合は?
いろいろな方法を試しても、奥深くまで根をはった黒カビのシミは取れないこともあります。どうしても取れない場合の対処法は次の2つ。
クリーニングや修理店に相談する
クリーニング店や鞄・靴の修理店など、プロに相談してみましょう。カビのシミは取れないと断られることも多いかもしれませんが、スキルの高いお店なら可能なこともあります。
シミが目立たない工夫をする
どうしても取れないようなら、シミが目立たないような工夫をするのもありでしょう。ペンタイプの染料で染めたり、全体を黒く染め直すほか、ワッペン・アップリケ・はぎれ・ボタン・レース・刺繍などで隠してしまうのも面白いのではないでしょうか。
キャンバス地のカビ取りでの注意点
キャンバス地のカビ取りで気をつけるべきことをまとめてみました。作業時は換気をする
カビ取り作業ではどうしてもカビが舞い散ってしまいます。吸い込まないようにマスクを着用し、必ず換気を行うか、屋外で作業するようにしましょう。
また、舞い散ったカビは新たなカビの原因になりますので注意です。
黒カビのシミ取りでは、生地をこすりすぎない
黒カビはいろいろ手を尽くしてもシミが残ってしまう場合も多いです。生地をいくら強くこすっても取れないものは取れないので、生地を傷めてしまう前に別の方法を試しましょう。
カビの除菌を忘れない
乾拭きや水拭き、普通の洗濯だけでカビが取れることもありますが、目に見えない繊維の奥に根を残していることもあります。その場合、カビ発生に最適な状況になればまた繁殖する可能性がありますので、必ずアルコールもしくは漂白剤での除菌を忘れないようにしましょう。
革が使用されているキャンバス地にはアルコール除菌をしない
キャンバス地を使ったバッグなどでは、以下のように手持ち部分など一部に革を用いているものも多いです。革部分にアルコール除菌をしてしまうと、色落ちやシミになってしまうことが多いので、気をつけましょう。
あらかじめ色落ちチェックをする
アルコールやベンジン、酸素系漂白剤を用いる場合、心配ならあらかじめ目立たない部分で色落ちチェックをするようにしましょう。塩素系漂白剤と酸性タイプの製品を混ぜない
塩素系漂白剤を使う場合、酸性タイプの製品と混ぜてはいけません。有毒ガスが発生するからです。
特に、酸素系漂白剤でカビがきれいに落ちない場合に、すすぎをしないで続けて塩素系漂白剤をつけてしまいがちなので注意です。
その他、酢・クエン酸などとの併用にも気をつけましょう。
キャンバス地にカビがつくのを防ぐには?
カビ落としについて述べてきましたが、そもそもカビがつかないのが一番です。キャンバス地にカビがつかないようにする方法についてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
防水スプレー・防水ワックスをつけておく
湿気を吸いやすいキャンバス地の表面保護に効果的なのは、防水スプレーや防水ワックスです。カビ予防になるだけでなく、汚れ防止にも効果を発揮します。
濡れた後や撥水効果が薄くなったと感じた時は、しっかり乾いた状態で、しっとりするまでスプレー・ワックスをかけます。
濡れたらすぐに拭き取る
キャンバス地が濡れたらすぐに拭き取って濡れたままにしないようにしましょう。生地の厚いキャンバス地は濡れたら乾きにくく、乾燥を待つ間にカビてしまうこともあります。
雨でびしょ濡れになったキャンバスシューズもすぐに余分な水分を飛ばして乾かすようにしましょう。
湿気の多い場所に置かない
キャンバス地のアイテムを、傘立ての横や雨がかかりそうな場所など、湿気の多い所に置かないのも大事です。脱衣所のラックなど、どうしても湿気の多い場所に置かなければならない場合は、常に換気扇を回したり、時々空気を入れ替えるなどして、高温多湿にならないように心がけます。
キャンバス地のバッグは床に置かない、中身を出す
キャンバス地のバッグは、帰宅後床に置かないで、風通しのよい所にかけておくようにしましょう。バッグの中身も入れたままにせず、出した方がカビを防げます。
保管する前に、きれいに洗濯・しっかり乾燥させる
また、しばらく使う予定がないからしまうという場合は、きれいに洗濯・クリーニングし、十分に乾かしてから保管するようにしましょう。カビが好む汚れ・湿気を取り除くことが大事です。
保管方法に気をつける
保管時には、キャンバス地をビニールに包んだり、閉め切ったプラスチックケースに入れたりせず、通気性のよい不織布に入れてしまうようにします。また、アイテム同士を密着させず、スペースに余裕を持った保管をしましょう。
保管場所の衛生・換気・除湿に気をつける
そして、保管中でも定期的に換気・点検をして、湿気やカビの臭いが気になったら干して乾燥させるなどのメンテナンスをしましょう。クローゼットの壁や天井にもカビの胞子が潜んでいるかもしれませんので、時々アルコールで拭き掃除をして衛生を保つのも大切です。
保管場所に除湿機・除湿剤を置いたり、新聞紙や炭などの除湿グッズを置くのもよいでしょう。
まとめ
キャンバス地のカビについて、その特徴や発生の原因、カビ取りの方法と注意点、カビ予防の方法まで詳しく触れてきました。キャンバス地につく白カビは取りやすいですが、黒カビのシミは取れないこともあります。
酸素系漂白剤で取れない場合は重曹やベンジンなども試してみて、最終手段として塩素系漂白剤を用いましょう。
また、キャンバス地はカビがつきやすいので、高温多湿を避け、汚れた状態・濡れた状態で放置しないように気をつけること、除菌をすることが何より大切です。
キャンバス地のアイテムは長く使うことで風合いの変化も楽しめます。
お気に入りのアイテムなら、万一シミが取れなかった場合でもリメイクして、カビ予防法を取り入れながら大切に使ってみてはどうでしょうか。